ここから北極圏
ヨックモックは北極圏の限界線にある街です。街はずれに「ここから北極圏」という看板があります。北極圏というのは地理学上(というよりも天文学上といったほうが実質的には合っています)の境界線で、この線を越えたら急に北極の景色になる、というものではありません。正確には北緯66度32分35秒の緯度線をさし、これより北では、1年のうちに少なくとも1日以上白夜(24時間太陽が沈まない日)と極夜(24時間太陽が出ない)があることになります。
夜9時の風景
夏の北極圏では北へ行けば行くほど夜が短くなります。この日の夜9時でまだ夕方の景色でした。オーロラ写真家にとっては活躍できない時期ですが、風景写真家なら24時間仕事ができます。
「いや、まだ陽は沈まぬ」
これで夜10時だからオドロキです。太陽は北の地平線を左から右に這うように動き、一向に沈む気配を見せません。何時間も黄昏時が続きます。
夜11時の国道
これで夜11時。ついに前照灯は必要ありませんでした。ついつい「夜」ふかししてしまいます。
夜12時の森
11時30分、ようやく日が沈みました。しかし1時間後にはまた昇ってきます。こんな日はフクロウはいつ鳴くのだろうと心配になりました。