キャンピングカー天国
とにかくキャンピングカーとよくすれ違います。それも、牽引している乗用車の倍もありそうな巨大なトレーラーをつけて、ビュンビュン飛ばします。これで道ばたの小川なんかで、平気で一晩過ごしています。自然を楽しむスケールがちがいます。
ポルユスへの道
雄大なノルボッテンの自然を、走っているだけで満喫できるルートです。いくつかの丘を越えます。前方の山は、右がメーラン・ストゥッバ山、左がソール・ストゥッバ山です。
メーラン・ストゥッバ山の池塘
冬に来た時から、夏は美しい丘だろうなと想像していましたが、その通りでした。地図では国道から30分ぐらいで登れそうなのですが、トレールの記号がありません。足下も湿原で「やめよう」と思ったら、ア・マン・コンゲル・フロン・スクーゲン!(一人の男が森から出てきた)聞くと、きのこ採りの人でした。持っていたのはムラサキヤマドリタケ。さすがです。
ソール・ストゥッバ山の山容
なだらかで女性的な山容のメーラン・ストゥッバ山に比べると、荒々しい岩肌の山です。地図で見ても明らかな氷食地形です。このあたりはかつて北北西〜南南東に氷河が流れたとわかります。
綿毛の野草
湿原にはこういうかわいい野草がたくさん生えています。尾瀬のワタスゲにちょっと似ていますが、サイズが小さいようです。私は「フェアリー・コットン」(妖精の綿)と勝手に呼んでいます。
道ばたの湖
私は去年の12月に、この湖の真ん中でオーロラを見ました。もちろん全面結氷していたからです。今はただただ美しい湖水です。「FISK」という看板がありましたが、ボートも釣り人もいませんでした。
世界一粗末な「駅」
線路を渡ったので、踏切の脇を見ると、3段のステップあります。「え?」と思って、念のために地形図を見ると、そこに駅の記号が載っています。これはたぶん、世界一粗末な駅です。
旅の思い出
その「駅」の線路をうろうろしていたら、さびた犬釘が何本もおちています。犬釘というのは、枕木に線路を固定する太い釘です。近くにいた保線作業員に聞いたら、「全部持っていっていいよ」と言うので、2本だけもらいました。スウェーデンは鉄鉱石の大産地ですから、これはスウェーデン鋼に間違いありません。石は、ドゥンドレット山の山頂でとった「チズゴケ」です。私の旅のおみやげは、だいたいこういうものが多いです。